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すばらしきかな 行動療法

数年ぶりに人間ドックを受けました。職場での検診は毎年あるのですが、どうも胃の調子が今一つなので、思い切って胃カメラも申し込みました。

しかし実は私、世の中でものすごく怖いもの「ベスト5」に入るのではないかと思うくらいに胃カメラに対する恐怖心が強いのです。

子どもの頃に祖父から、「いかにでかいカメラ、ぶっとい管を飲まされて苦しかったか」、をこと細かに聞かされ…。当時の祖父はきっと武勇伝のように孫に語りたかったのでしょう。まだ小学校低学年くらいだった私は、それを想像するだけで恐怖におののき、自分も追体験したかのように胃が(内臓中が)グーっと縮こまって苦しくなってしまったことを覚えています(胃カメラ恐怖の方は、イメージエクスポージャーとしてお読みください)。

いよいよ検査当日。私の顔は恐怖で固まっていたと思います。でも、今更逃げるわけにもいきません。

そこで行動療法です。行動療法にもいろいろありますが、「マインドフルネス」と「行動実験」をこの機会に実践してみることにしました。

まずは「マインドフルネス」。ゆっくり深呼吸しながら、体験を「ありのままに」受け入れよう。そう思うと不思議と落ち着き、「来るなら来い!」と思えました。

次に「行動実験」。胃カメラ実施前の「予測」と終了後の「結果」を比較します。

「予測」:「とんでもない苦痛が待っているに違いない(恐怖:80%)」「なにか(病気が)みつかったらどうしよう(不安:20%)」(「苦痛」に対する恐怖の方が、病気が見つかるかもしれないという不安より圧倒的に強かったわけです)。

担当は若い女医さんでした。ドクターXの「大門未知子」みたいな堂々とした雰囲気で長い管を持って立っています!ペアを組んでいるナースも「内田有紀」に思えてきました。未知子は長い管をためらいなくどんどん口腔から差し込んでいきます。苦しい場面では内田有紀が、背中を優しくさすりながら声をかけてくれます。おかげで少しは力が抜け、目の前のモニターに映る自分の胃の中を観察する余裕も出てきました。やれやれ、何とか検査終了です。

「結果」:「苦痛は確かにあったが、考えていたほどではなかった(終わったから言えることだと思うが)」。予測の「とんでもない苦痛」への恐怖は80%→30%に低下。今は「恐怖ベスト5」までではないかな?祖父の話を思い出しても大丈夫そう!

・「病気が見つかったらその時は受け入れて治療しよう」。予測の「病気が見つかったらどうしよう」への不安は20%→20%と変化なし。検査結果が後日のせいかな?

この先、もっともっと不安や恐怖の高いものと対峙しなければならない場面はいくらでもあるでしょう。結果的に不安が下がることばかりではないかもしれない。でも行動療法を力に、勇気をもってトライしていけたらいいな、と思いました。

~後日談:ピロリ菌の除去が決定しました! ~                                                                                                                                                  O.M.

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