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ナッジ(nudge)

先日、ある番組でナッジが話題になっていました。

私はそれで初めてナッジについて知ったのですが、とても興味深くて見入ってしまいました。

すでにご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが。。

ナッジ(nudge)とは、相手に選択の自由を残しつつ、よりよい選択を気分よく選べるように促すことです。ナッジ(nudge)は「肘でそっとつつく」ことを意味していて、人間の行動心理を利用して相手に気づかれないうちに選択を誘導することを指します。

これは日常生活や教育、医療現場、ビジネスの場でも幅広く活用されています。

このナッジ理論は、行動経済学によるもので、2008年に米国の経済学者のリチャード・セイラー教授と法学者のキャス・サンスティーン教授らによって提唱されました。

2017年に、セイラー教授がノーベル経済学賞を受賞したことで、ナッジ理論が一層注目

されるようになったそうです。

その番組でやっていた活用例では、階段のそばにエスカレーターやエレベーターがあると

エスカレーターを使う人がほとんどでしたが、階段を鍵盤に見立て足を乗せると実際に

音が鳴る仕掛けを施すことで「楽しそう」「登ってみたい」という気持ちを引き出すことで、

階段を使う人が増えたということでした。また、八王子市では前年度の大腸がん受診者に

採便容器を送付し、リピート受診を促していましたが、キット送付対象のうち受診率は

約7割にとどまっていました。キット送付には費用もかかっているため、市はナッジを

用いた受診勧奨通知を開発することにしました。「検診を受けてもらえれば、来年も検査キットを送ります」というメッセージから「受診しないと来年は検査キットは送付されなくなります」とこれまで自分が享受していたサービスを失う可能性のあるメッセージに変えてみたところ受診率が高くなったとのことでした。

その他にもいろいろ調べてみたら、熊本地域医療センターでは、看護師の超過勤務が多く

離職率も高いことが問題になっていました。そこで「看護師ユニフォーム2色制」を導入し、

日勤のユニフォームをピンク、夜勤のユニフォームを緑にしました。その結果日勤の残業時間が激減、夜勤にいたってはゼロになったということでした。離職率は20%越から9.9%に

低下しました。

すでにこのようにあらゆる現場で活用されていると知り、自分のまわりでも実はこれは

ナッジ理論なんじゃないかということを、ふと見かけた場面でもいろいろ考えるようになりました。

そんな取り組みで今日より明日がもっといい未来になるように、つながっていったらいいなと感じます。

                                                                                                                                                      N.K

 

 

 

 

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