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大事にしたいもの

「地元」ときいてなにを思い浮かべますか?

 

最近ふとしたときに,私には「ここが地元」と自信をもって言えるところがないかもしれないな,と気づきました。一応実家があるところが地元の感覚に近いかなとは思うのですが,昔から親の仕事の都合で転勤が多く,小学校は何年かごとに県をまたいで3校をはしごしたりと,幼少期から同じ場所に同じメンバーで長年を過ごす,ということがあまりありませんでした。

 

一方で,転居が多かった分,思い入れのある土地はたくさんあります。

社宅の友達と毎日遊んでいたあの家,育った年数が一番長い場所,初めて一人暮らしを経験した街。長期休みには必ず帰省していた少し遠方の祖父母の家なんかもそうです。

祖父母の家は車で山道を何時間も揺られ,とても田舎。家の近くには畑と山と海しかないような場所でした。長期休みには家族に連れられわりと長く滞在していましたので,思春期には「年末年始に田舎に隔離されるなんてマジで嫌,あたしも友達と初売りバーゲン行きたい,パルコ行きたい」と駄々をこね,帰省したのに一日中携帯を触って過ごしたりしていました。電波は怪しいし,遊ぶところもないし,コンビニどころか徒歩圏内には商店もなくて畑には猿やイノシシがでるし,ちょっとこわい。

しかし今となっては,なーんにもないそんなのどかなところで,海と山の幸に囲まれて,時計をみる必要もなく過ごした時間をなつかしく,恋しくも感じます。

 

話が逸れましたが。

 

「地元」の感覚が薄いので,おのずと「幼馴染」や「成長を見守ってくれる近所の商店街おばちゃん」的な存在も,私にはあまりぴんときません。ですから,よくきく地元のいつものメンバーで集まる,とか,近所の行きつけのお店,みたいなものにとても憧れます。与えられた場所でそれなりに楽しく生きてきたようには記憶していますが,仲良かったあの子は今どうしているのか,あの場所はどうなっているのかなと思うことは本当に多々あります。

 

引っ越しが多いということは,出会いと別れの繰り返し。

仲良くなっては別れ,また新しい土地と人に出会う。

変わりゆくものに囲まれながら,幼いながら不安と希望を胸に,なんとかかんとか生き抜いてきた感じでしょうか。生き抜くて,なんとも大げさですが。

そんな生活も,今の私を作り上げている根っこのひとつになっているのかなとも感じます。

 

 

人とのつながりは生きていくうえでとても大事だけれど,同時に,

儚くてもろくてとても曖昧なもので,

確実なものなんて何もないのかもしれないな,と思うことがあります。

それでもきっと,その時の自分に必要で必然なご縁があるから,

その人と出会うのだろうとも実感します。

 

 

リサーフもまさに一期一会を感じる場所だと常々思います。

ご利用の期間や頻度,目的もそれぞれかと思いますし,タイミングによって,リサーフでどのような方々とご一緒に時間を共にさせてもらうかは,本当にめぐり合わせだと感じます。

 

 

変わりゆくものでたくさんのめまぐるしい世界ですが,

リサーフがいつでも,「そこにある場所」と思っていただけるように。

この場に来られるすべての方が,変わらないでいることも,変わっていくことも,おのおの大事にできるように…

安心していただける場所を作っていきたいという思いをもちながら,今日もリサーフで過ごしています。

 

 

F.N

 

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