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おっちょこちょいとマインドレスネス?

少し前まで,育休でお休みをいただいておりました。その期間中のできごとから,最近考えていることを書いてみたいと思います。

 

 

とある日,私は焦っていました。子どもを連れて定刻に役場へ行かねばならず,そこまで徒歩15分。子のご機嫌は最悪で,泣きわめき,抱っこ紐で抱えるのも一苦労。髪をふり乱し,ようやく出発したのは良いが,道中に利用したエレベーターの鏡に映る自分を見て,ことばを失いました。鏡の中の自分は,右足に青色のスニーカー,左足に灰色のスニーカーを履いていたのです。色とデザインに結構な違いがあるスニーカーを。片足ずつ。

 

 

産後は認知機能が弱くなるからね,と人からは言ってもらうけれども,何を隠そう,元来わたくし,とてもおっちょこちょい。傘はよく失くしていましたし,帰省して買ったお土産を袋ごと駅に置き忘れたり。大事な資格試験の際に,受験票をホテルに忘れたり(あのときは肝を冷やした)。出てくる出てくる,おっちょこエピソード。

 

 

少しだけ話がかわります。

マインドレスネス,ということばを耳にされたことがあるでしょうか。

マインドフルネスということばはご存知の方が多いかもしれません。マインドレスネスは,マインドフルネスとは反対の意味をもちます。マインドフルネスが,「今の瞬間の体験に,判断をせず,意図的に注意を払い,気づいている」状態であるのに対し,マインドレスネスは,いわゆる「心ここにあらず」のような状態を指します。不安や心配ごと,気になることを考え続けることで,現在に意識が向けられない状態は,不注意を引き起こしたり,精神的な健康状態にも関わることが研究されています。(一概に,マインドフルネスが良くて,マインドレスネスが良くない,といった話でもないのですが,長くなりそうなのでそのあたりは割愛します。)

 

 

さて,話を戻します。これまでの体験を振り返ると,事件が起きる時にはいつも,「心ここにあらず」の状態に陥っていたように思います。例えば,靴履き間違い事件の際には,「子どもがこのまま泣き続けたらどうしよう」「役所ではあのことを話して,あれも聞いて」と頭の中を思考がぐるぐる。靴を履く感覚,子どもから伝わる体温,地面を歩く足の裏には全く注意を払えず,心配ごとにあたまとこころを占領されていたわけです。そして,不注意な事件が起こる。他のおっちょこエピソード時も多分同様に。

 

 

今思えば,お休みのあいだ,あまりマインドフルに生活できておらず,考えながら別の行動をする,“ながら生活”が常になっていました。もともと,気になることがあるとついそちらに気をとられがちな私。マインドフルネスのトレーニングは,私の場合,思考との付き合い方を習得することに加え,恥ずかしい不注意事件を減らすことにもつながりそうです。

 

 

デイケアリサーフでは,毎朝のマインドフルネスの時間や,関連するプログラムを実施しております。頭の中で思考が暴れがちな方,困りごとがある方,左右靴履き間違い事件がひとごとでない方。

ご一緒に,マインドフルネスを学んだり,困りごとへの対策を考えてみませんか?

 

追伸 おっちょこちょいな心理士なんて大丈夫かな?と思われた方もいるかもしれません。ご利用の方の不利益になるようなことはないよう,徹底しておりますことを,念のため追記して終わります。

 

F.N.

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